緊急通報装置の設置

緊急通報装置の設置

緊急通報装置について

高齢者が在宅生活をあきらめ、施設入所に至る経緯は様々です。だが、その一つに「将来への不安」があります。またその不安の背後には、家族に負担を掛けたくないという気持ちがあります。

家族でぎりぎりまで介護をしてその結果燃え尽きてしまい諦めてしまうというケースがあるのも事実ですが、一方将来への予期的な不安を理由として施設入所していく高齢者も少なくないのが実態です。

ほかっと軒から施設入所した利用者も、介護保険を支給限度額いっぱいまで使い切って諦めたわけではなく、近い将来を見越して施設に入所していった、いこうとしている利用者がほとんどです。

以前ならば、特別養護老人ホームへの入所まではいかないため、何とか自宅で生活していた程度の高齢者が、サービス付高齢者住宅(サ高住)などの高齢者マンションの急増を受けて、そこに入所している人が増加する流れが生じてきています。

実際、ここ数年ほかっと軒の利用者で特別養護老人ホームに入所した人は数えるほどしかいません。これは、特別養護老人ホームに入居できるほどの状態に陥っていない人が施設入所していると捉えることができると思います。「この先どれだけ介護が必要になるのだろう」という不安を乗り越えて行き、サービスを使いこなす気力と能力、そして現実を受容する力を持ち得ない場合が少なくありません。

在宅からサ高住といった流れを止めるためには、まずサ高住が提供する24時間の安心を在宅でどう提供するのか、その支援を考えることが求められると思います。例えば「入浴時に意識を喪失するような事態が発生した場合に、どこかに緊急に連絡するところがあればもう少し在宅を続けられる」。つまりいざという時に「誰か来てくれるという安心」があれば、もう少し踏みとどまれるということだと考えます。

上記の事柄をヒントに、私たちは緊急通報装置を使った緊急支援サービスを提供しています。これ、普段ヘルパーステーションほかっと軒を利用している利用者を対象に、緊急時にワンボタンでご自宅に駆けつけるサービスを提供しています。

このサービスにより、利用者が少しでも長く地域での生活を続けられるよう支援してまいります。